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ブログ 火星探査、今どうなっている? 内部探査とサンプル採取

火星探査、今どうなっている? 内部探査とサンプル採取

火星探査、今どうなっている? 内部探査とサンプル採取
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火星探査機「パーサヴィアランス」と「インサイト」

現在、火星の地表では、NASAの「パーサヴィアランス」、「インサイト」、「キュリオシティ」、中国の「祝融」という4機の探査機が活動中だ。

今年2021年2月にNASAの火星探査ローバー「パーサヴィアランス」が火星に着陸したことは、みなさんの記憶にも新しいのではないだろうか。火星で史上初めてヘリコプターを飛ばした実験も話題になった。

火星ローバー「パーサヴィアランス」とヘリコプター「インジェニュイティ」(パーサヴィアランスの複数枚の自撮り画像をつなぎ合わせたもの)2018年に着陸した「インサイト」という探査機は走行機能はないが、火星の地震や地下の熱流量を計測している。火星には地球のようにプレートテクトニクスがないので、火星の地震の原因は、隕石の衝突による振動や、熱膨張・収縮で地殻に亀裂が走ることだと考えられる。2019年4月6日にインサイトの地震計SEISがとらえた地震波の波形地表の探査はこれまでにも行われてきたが、火星の内部を探査しているのはインサイトが初めてだ。そのインサイトから興味深い報告が入った。

インサイトで火星の内部が初めてわかった

7月24日、論文誌Scienceに掲載されたインサイトの成果を報告する3つの論文で、

ということなどが報告された。

今回わかった火星の内部構造(説明は論文の内容から筆者が作成)< 拡大画像表示

火星探査、今どうなっている? 内部探査とサンプル採取

地殻・マントル・核の境界では地震波が反射・屈折するので、地震波の伝わり方を分析すると境界の深さがわかる。また、S波が伝わらなければその層は液体だとわかる。地球の内部が地殻・上部マントル・下部マントル・外核・内核に分かれていることや、外核が液体であることがわかったのも、地震波を使った方法(地震波トモグラフィー)による。

さらに惑星の内部構造は、磁場や地表の大気・水と関係がある。地球では、鉄を主成分とする液体の外核が対流して、「ダイナモ効果」で地球全体を包む磁場を発生させている。その磁場はバリアとなり、宇宙放射線や太陽風(太陽からのプラズマ粒子の流れ)で大気や水が吹き飛ばされないように守っている。

火星の地表に川や湖の跡があることや、岩石中に残留磁気が残されていることから、過去には地球と同様に、火星の表面には液体の水があり、核は対流していたと考えられる。しかし、37億年前ごろに核の温度が下がって対流が止まり、磁場と水や大気の大部分が失われてしまったのだ。

初めて火星の内部構造がキロメートル単位で詳しく分かったことで、現在複数ある、火星の内部で何が起こっているか、火星がなぜ磁場・大気・水を失ったのかを説明する理論を絞り込むことができる。たとえば、マントルの密度が小さかったことから、マントル中に断熱効果のある鉱物(ブリッジマナイトMgSiO₃)が少ないことがいえる。そのため、核の熱が地表に逃げやすく、核が早く冷えて磁場が失われてしまったと考えられる。

パーサヴィアランスは生命の痕跡を見つけられるか?

一方、パーサヴィアランスは火星に到着後、ヘリコプター「インジェニュイティ」の飛行実験や、大気中の二酸化炭素から酸素を作る技術実証実験が先行して行われた。自動でルートを判断して走行する機能があるのも画期的だ。

しかし、1番の目的は「岩石中に過去の生命の痕跡を探すこと」だ。

パーサヴィアランスの着陸地点のジェゼロクレーターは、約35億年前には湖だったと考えられている。水は宇宙空間に散逸したか、地下の氷になって現在は地表からなくなってしまったが、ここが湖だったころには生物(おそらく微生物)も存在していたかもしれない。

先代のキュリオシティの探査では、岩石中の含水鉱物や有機物が見つかった。これらは生命存在の"可能性を示す"ものではあるが、パーサヴィアランスで生命の痕跡(ストロマトライトのように微生物の死骸でできた岩石)が見つかれば、火星に生命が存在したことが"確認"できる。

タグ: ルナ2号は自動運転ですか?