Connect With Us

clotilde07@hermann.com

Call For Inquiry

45-9601175

Opening hours

Mon - Sun : 09:00 - 16:00

ブログ 戦闘機での空中戦も全自動に? 進化するAIが「群制御」での飛行と攻撃を実現する

戦闘機での空中戦も全自動に? 進化するAIが「群制御」での飛行と攻撃を実現する

戦闘機での空中戦も全自動に? 進化するAIが「群制御」での飛行と攻撃を実現する
491
630
700
369

その空中戦が公平だとは、とても思えなかった。

戦闘機「F-16」が2機、岩だらけの砂漠の上空16,000フィート(約4,900メートル)の高度で敵のF-16と鉢合わせになったとしよう。互いに反対方向から接近したところで、突如としてこの2機のF-16が互いの距離を広げる。すると敵機は、追跡する相手を選ばざるをえない。

こうして追跡を逃れたF-16はただちに方向変換し、定石通りに敵の背後へと迫る。数秒後にはミサイルが発射され、敵機は応戦もできずに破壊される──。

この戦闘は、実はコンピューターのシミュレーションによって2021年2月に実施されたものだった。特筆すべきは、以下の点である。まず戦闘機は、3機とも人工知能(AI)のアルゴリズムによって制御されていた。このアルゴリズムは、空中戦での反応や操縦方法について、さまざまな手法を何千回も検証して最善の選択肢を探し出す最新鋭のAI技術が一部に使われている。

この3方向からの空中戦は、将来的に戦闘機を制御することになるAIの手法、さらにこの技術を展開する上での問題点も垣間見せてくれる。

戦闘機での空中戦も全自動に? 進化するAIが「群制御」での飛行と攻撃を実現する

AIが空中戦を一変

こうした技術の導入に、米国防総省は興味を示している。国防総省傘下の国防高等研究事業局(DARPA)は2020年3月、複数の戦闘機による空中戦で人間の能力を超えた制御が可能になるシステムを開発すべく、チームを招聘した。AIによって複数の戦闘機が群(スウォーム)で飛行できるようになり、空中戦を一変させるかもしれないのだ。

「注目すべきは、素早く敵を制圧する“スウォーム戦闘”とも呼ぶべき戦闘能力です」と、元空軍の戦闘機パイロットであるクリス・ジェンタイルは言う。彼は国防総省の「Air Combat Evolution(ACE)」と呼ばれる大会の技術開発を手がけている軍事技術企業EpiSciのプログラムマネジャーだ。

ジェンタイルによると、将来的に戦闘機のパイロットは、地域全体をスキャンするようAIに命じるだけで攻撃を済ませられるようになる。もしくは敵1機を制圧するようAIプログラムに命じ、パイロット自身はもう1機の敵に挑むことになるという。別の機のパイロットに「援護を頼む」と告げるのと、ほぼ同じ指示になるわけだ。

AIは、すでに空中シミュレーションでその才能を発揮している。DARPAは2020年、AI制御の単座戦闘機が人間のパイロットを簡単に制圧できることを実証した。このプログラムは、ヴィデオゲームやロボット工学でブレイクスルーを達成したAI技術を使って学習させたものである。

強化学習として知られているこの技術は、超人的なスキルで高度なボードゲームをプレイするといったタスクを機械に学習させることが可能だ。この学習プロセスには、ゲームのスコアなどのフィードバックに応じて自身の振る舞いをいっそう強化する包括的シミュレーションによるニューラルネットワークが含まれる。EpiSciもACE大会向けに強化学習を用いている。

2023年にも実機でのテストへ

とはいえ、最新のAI技術の導入がどれだけ実現可能であるのか、疑問も湧いてくる。パイロットたちは中身の見えないアルゴリズムを信頼し、命を預けなくてはならないのだ。

本来なら戦闘機の訓練生は何カ月もかけて正確な飛行手順を学び、ほかのパイロットとチームを組んで戦闘を訓練をする。何機もの戦闘金が高速で旋回するなか、わずかな誤差や通信ミスが大惨事をもたらすからだ。

米軍の幹部によると、殺傷能力のある武器を用いる決断をする際には、必ず人間が関与することになるという。「人間とAIがチームになることは確かでしょうね」と、このプログラムの責任者でDARPAのプログラムマネジャーのダン・ジェイヴァーセクは語る。

タグ: 戦闘機のパイロットは本当にドローンに置き換えることができますか?